Jolly Phonicsの良いところ

 シンセティック・フォニックスの一つの教え方として「ジョリーフォニックス」があります。

 

    JP研修センターでは、数あるシンセティック・フォニックス・プログラムの中から、世界140以上の国や地域で取り入れられている、ジョリーフォニックスを使った授業を勧めています。

 

 その理由は、ジョリーフォニックスの特徴である「多感覚アプローチ」が、子どもの視点に立つプログラムだからであり、この指導方法によって子どもは「自分の力で」英語の読み書きができるようになるからです。


多感覚アプローチが優れている理由

 子どもだけでなく、「人」には各自がもつ学びやすい方法があります。


    歌ばかり聞いても、耳から学ぶのが難しい子どもには、その歌は英語を学ぶ助けにはなりません。文字を何回も書くという練習が誰にでもよい方法だとは言えません。アクションやイメージで学びやすい子にとっては、単なる反復トレーニングが、大きな学習負担になる場合もあります。 


    ジョリーフォニックスでは、一つの文字に対して「絵を見る」「お話を聞く」「声に出す」「動作をする」「書く」「触れる」「想像する」といったたくさんの方法を使うことで、子ども自身が自分の得意な部分を使って修得できるのです。


    私たちJPTCでは、特にこのアプローチを子どもの視点に立ったものだと考え、この活動を含む授業の展開を推奨しています。


シンプルで効果的な指導方法

【指導内容】

  ジョリーフォニックスで学べる5項目

  ● 基本の42音

  ● 文字の書き方

  ● 音をつなげて言葉を読む方法(ブレンディング)

  ● 聞いた言葉を文字に変換する方法(セグメンティング)

  ● 42音とは別の読み方で、よく出てくる単語72語(トリッキーワード)

 

 Jolly Phonicsでは最初に42の基本の音を楽しく覚えていきます。

 

   1つの音の指導方法にストーリー、アクション、そして歌と、多感覚的なアプローチ要素が含まれています。

それぞれの音の学習に使用されるストーリーにつけられたアクションが、そのまま発音の音をイメージできるように工夫されているため、正しい発音で音が覚えられるようにできています。

 

そして、それぞれの音をつなげて読む練習をし、聞いた音にどの文字が含まれているかを聞き取り、書く練習をする…というシンプルな学習の流れが、子どもの学習に対する見通しを明確にします。

 

    基本の42音を覚え、それから同音異綴りや”the”,” I “, “we”などのサイトワードを覚えていきます。 

 

    トリッキーワードを覚えたら文章を読んだり書いたりすることを学びます。

 

    簡単なことを先に覚えてから複雑なことに入っていくので、少しずつ確実に身につけることができます。

 

    文字や音を覚えるのが苦手だったり、英語を外国語として学習する場合にも役立ちます。

     

【基本の42音の学習】

 英語の音の基本的な音と文字の対応を6つずつ、7つのグループに分けて覚えます。

  1. s a t i p n

  2. ck e h r m d

  3. g o u l f b 

  4. ai j oa ie ee or

  5. z w ng v oo(short) oo(long)

  6. y x ch sh th(voiced) th(unvoiced)

  7. qu ou oi ue er ar


シンプルな授業の流れ

 効果的な指導法でも紹介した通り、Jolly Phonicsの指導では、それぞれの音をつなげて読む練習をし(ブレンディング)、聞いた音にどの文字が含まれているかを聞き取り(セグメンティング)、空書きなど大きな動作も交えながら、文字の形や運筆などを一緒に身に付けるための書く練習をする、というシンプルな学習の流れがあります。


    JP研修センターでは、ジョリーフォニックスを使って指導する際、子どもたちが「いま何をするのか」「つぎに何をしたらいいのか」など学習の見通しを立てやすくするために、一回の授業の流れを下記のように進めています。

 

 ジョリーフォニックスでは、これだけたくさんの方法を一回の授業で使うことで、子ども自身が自分に合った方法で修得することができるのです。


    私たち研究会では、特にこのアプローチを子どもの視点に立ったものだと考え、この活動を含む授業を展開を推奨しています。

    学校の取り組みに合わせて柔軟に取り入れることが出来るよう、帯時間の活用や45分の指導、これまでの英語活動と合わせた指導方法など、研究協力校での実践を踏まえながら、より導入しやすい方法として提案をしています。